※この記事は「人生を前向きに歩んでいくための心の土台づくり」と題して、前ぴょんが朝来市広報誌2018年8月号〜2019年3月号までシリーズで寄稿しているコラムの8月号分です。
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今年は「平成30年7月豪雨」によって、朝来市内外で大きな被害が出てしまいました。被害に遭われた方においては精神的にも辛い状況になられたとお察しいたします。そしてそんな時に、「助けて」「手伝ってほしい」と言えること、また言える相手がいることは、その方が心を折られることなく、強くしなやかな人生を歩まれるためにとても重要なことだと思います。また、一旦はそうして辛い気持ちを受け止めてもらい、十分に英気を養うことができたならば、また自立した生活に戻られていくことでしょう。
このように、人間生きていれば、何かに依存して甘えたい時もあれば、自ら奮い立って自立していきたい時もあるものです。私は、この「依存と自立の行き来」が上手にできる人、つまり、甘えたい時に素直に甘えることができ、自分の意思で動きたい時に動くことができる人ほど、強くしなやかな人生を送られると考えています。
もしも上手に甘えることができなければ、人は孤独や不安に襲われ押しつぶされそうになりやすいでしょうし、自分の意思で動くことができなければ、ただひたすら何かに従うだけで自分らしく生きられず、ストレスが溜まりやすくなるでしょう。
このように、「依存と自立の行き来」が上手にできるか否かはその人の「生きやすさ」に大きく影響していくわけですが、このことを人材育成の観点で見た時に、我々大人は子どもに対してどのような取組ができるのでしょうか。私は、人は経験から多くを学んでいく生き物ですから、「甘えることの成功体験」「自立して何かをすることの成功体験」を積み重ね、自己肯定感を育んでいくことが、その子の「生きやすさ」に繋がっていくのではないかと考えています。
これを大人側から見ると、上手に甘えさせ、そして自立を促し、また甘えたくなった時には十分甘えさせる、この繰り返しがスムーズにできるような関わりが大切になります。(※詳しくはウェブサイトに掲載しています)
このコラムでは、毎号具体例(大人と子どもの関わりによって生じる子どもの変化や行動パターン)を挙げながら、子どもの自己肯定感を高める関わり方について考察していきます。来月は情緒不安定や依存症になりやすい原因と、その予防について取り上げる予定です。このコラムの内容は子育てに限らず、日常の様々な場面で応用ができると思いますので、ぜひご一読ください。