※この記事は「人生を前向きに歩んでいくための心の土台づくり」と題して、前ぴょんが朝来市広報誌2018年8月号〜2019年3月号までシリーズで寄稿しているコラムの2019年3月号分です。

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  • 「心の育み方を知っているだけで救われることがある」

私には二男一女の子どもたちがいますが、そのうち2人の男の子は前妻との子で、今は前妻と一緒に関東地方で暮らしています。

 

男と女が出会い、そして別れてゆくのは仕方のない側面があると私は思いますが、とは言え、それによって子どもの成長に悪影響を与えたくなかったので、別れてからこの5年間、ほぼ毎月関東に出向いて男3人1泊2日のお泊まり会(面会交流)をやってきました。

 

 

私は月に1度しか会えない分、彼らの変化を客観的に観察することができる立場です。だからその変化を掴(つか)み、彼らにとって最善の関わりをしたいと思い、発達心理学の書物を読んだり、業界の第一人者にお会いして意見交換したりして、学びを深めてきました。

 

 

「今は甘えさせた方がいいタイミングだな。」

 

「お、新しい挑戦をしようとしているぞ。ここは見守ろう。」

 

 

おかげで、依存と自立を繊細に行き来する彼らの心の動きが少しずつ見えるようになってきました。

 

 

ただ、私が関われるのは彼らの日常のごく一部だから、習慣に繋がらないことがあります。また日常は前妻に任せているわけですから、彼女に負担をかけています。お母さんの大変さは子どもに影響するので、まずは前妻の負担を軽くすることを心がけていますが、それもどこまでできているか。

 

子育てコラムで偉そうに書いている割に、実は子育ての悩みは多いのです(笑)。また教科書通りの子育てなんて、現実にはなかなか難しいとも思っています。

 

理想はわかる。だけど思うようにいかない。

 

そんな親としての葛藤に苛まされながらも、私たちは子どもを育て、またその子もいつか親になり葛藤を経験していく。人類はそうして命を繋いできたのかもしれません。

 

そうした営みの中で先人たちが体系化してくれた心理学の一部を、このコラムでお伝えしてきました。知識があれば気持ちに余裕が生まれ、子育てに変化が現れることがあります。このコラムが皆さんの人生に少しでもお役に立てることを願っています。

 

 

朝来市広報誌2019年03月号